鳥害の種類
わたし達の生活に関わる
4種類の鳥害
『鳥害』というと、かつては稲や野菜、果実など農作物への被害が主でしたが、近年では都市部でも多くの鳥害が報告されています。これは、鳥たちが住処としていた山間部が開発されていくことによって住処を都市部に移したり、農地が減っていくことによってエサを求めて人間の生活圏に進出してきたりすることが原因と言えるでしょう。
では農作物の少ない都市部において、どのような鳥害があるでしょうか。「気にはなっているけど、深刻じゃないし…」「いつかは対処しようと思ってるけど…」という方の中にも、実は鳥害をこうむっていて鳥よけ対策を実施した方が良い人もいるかもしれません。鳥害は大きく分けて4つ、感覚被害、生活被害、衛生・健康被害、景観被害が挙げられます。

感覚被害について
具体的な物損や健康被害があるわけではないものの、日々の生活においてネガティブな影響を受けるものを感覚被害といいます。
「鳴き声や羽音がうるさい」「巣を作られて落ち着かない」といったものはもちろん、単純に「鳥そのものが近くにいると気持ち悪い」という人も少なくありません。明確な損害はなくとも「不快だな」と感じる状況であれば感覚被害を受けているといっても良いでしょう。

生活被害について
実際の生活において実害が発生するようであれば生活被害をうけていると言えるでしょう。
公園のベンチが鳥のフンで汚れて利用できなかったり、ベランダに干した洗濯物が汚されてしまうなど生活に不便を生じる段階になると防鳥対策は必須です。鳥類の糞を長期間にわたって放置しておくと、金属の腐食につながり、大きな事故を招く原因にもなりかねません。的確な鳥よけ対策を早期に講じるべきでしょう。

衛生・健康被害について
野鳥の多くは菌類やウイルス、寄生虫などを保有しており、人間の健康に害をもたらす可能性があります。鳥インフルエンザやオウム病のように鳥から人に感染する病気もあり、注意すべき健康被害と言えます。
中でもハトの糞で増殖した真菌を吸入してしまうことによって起こるクリプトコッカス症は、肺炎に似た症状を引き起こし、ときには生命に関わる危険な感染症です。原因となる鳥の飛来を防ぐ防鳥対策を徹底しましょう。

景観(美観)被害について
看板や店舗の入り口付近にフンが落ちていれば、それだけでも良い印象は与えません。軒下に巣を作られれば羽や木の枝、食べこぼしたエサなどが散乱することになり、景観を損ねてしまいます。鳥の糞をそのまま放置しておくと染みついてしまって、掃除しても元通りにならないことも。早めに清掃するとともに、原因を排除するための防鳥対策を実施しましょう。


ハトやスズメ、カラスにムクドリ、そしてコウモリなど、鳥害の原因となる鳥はさまざま。それぞれ生態が違うので、もたらす鳥害も効果的な防鳥対策も異なります。まずは鳥について知ることから始めましょう。

「なんとなく嫌だなぁ」という感覚や、汚損や健康被害など、鳥害の種類もさまざま。放っておくと被害が大きくなっていく可能性もあるので、早めに対策することが大切です。

鳥に付いている寄生虫やフンが原因となる病気はもちろん、鳥インフルエンザやオウム病のように鳥から人に感染する病気もあるのです。「実害はないから」と放置しておくと大変なことになるかも…?

人間の生活圏には外敵を避けやすい、巣を作りやすいなどの理由から鳥害を受けやすい場所があります。鳥の習性を知り、事前に備えておくことで鳥害を未然に防ぎましょう。